■リーグ創設に期限はなし

 王氏によれば、昨夏のリオデジャネイロ五輪で初めて正式種目として採用され、見事な成功を収めた7人制ラグビーが中国の「最優先事項」だという。リオへの出場権を逃した中国は、先週行われた香港セブンズ(Hong Kong Sevens 2017)にも出場しなかったが、年内には香港(Hong Kong)に近い深セン(Shenzhen)などの都市で7人制の数大会を開催するという。

 より速いプレー展開が特徴のセブンズに重きを置くとする王氏だが、一方で「15人制のプロクラブを創設するため、他国から学んでいく」とも口にし、15人制ラグビーも「諦めてはいない」と主張した。

 さらに同氏は、2018年までに最低でも四つのクラブを形成することがCRFAの目標だとしたうえで、男子15人制ラグビーのプロリーグ創立に向けて、明確な期限はないとしている。

 中国におけるラグビーファンの基盤は小さいと続ける王氏は、海外のファンや大学生が多くのサポートをしてくれるとの考えを持っており、世界最高峰リーグの「スーパーラグビー(Super Rugby)」が主催する「Get Into Rugby」プロジェクトが学童の間におけるラグビーへの興味を高め、最終的に母国出身選手が憧れの的になるような環境を生み出せるのだと話した。

 王氏はまた、「親御さんたちは選手同士の激しい衝突に少し不安があるかもしれないが、試合や大会を通して、子どもたちがチームワークの精神や友だちをつくることができると期待している」と強調し、親の間では子どもにラグビーをプレーさせようという状況が着々とできつつあると語った。

 こうした中国の動きは、国内で1世紀以上にわたってラグビーが親しまれ、2019年W杯(Rugby World Cup 2019)の開催国にもなっている隣国の日本から弾みを受けるかもしれない。(c)AFP/Frederick ATTEWILL