【3月24日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は23日、医療保険制度改革(通称オバマケア、Obamacare)代替法案について、交渉は終わったとして、24日に採決を行うか、さもなければオバマケア撤廃を断念することになると共和党議員に警告した。共和党指導部の緊急会合に出席していた下院議員らが明らかにした。

 共和党の下院指導部は23日夜、非公開の会合で代替法案の採決について協議したが、大幅な変更なしには法案の可決は不可能と判断し、この日に予定していた採決を見送った。

 この決定後、米行政管理予算局(OMB)のミック・マルバニー(Mick Mulvaney)局長がトランプ氏の事実上の最後通告を伝えた。

 共和党のクリス・コリンズ(Chris Collins)下院議員は報道陣に対し、マルバニー局長の言葉を言い換える形で「大統領は、明日の採決を望んでいる」「代替法案が可決しなかった場合、我々は医療保険以外の政策に移行する」と述べた。

 トランプ氏は大統領選の期間中からバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領の下で導入されたオバマケアの撤廃を公約してきた。もし代替法案の成立をあきらめ、オバマケアの維持を容認すれば、共和党の戦略から方針転換することになる。

 また、代替法案成立の失敗はトランプ氏にとって大きな政治的後退を意味し、交渉上手を自負する同氏にとっては大きな痛手となる。(c)AFP/Michael Mathes