【3月28日 AFP】(記事更新)音楽プロデューサーで歌手のファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)が「シャネル(CHANEL)」の新しいユニセックスのバッグを宣伝するなど、欧米で性別を感じさせないスタイルが急に大流行したとしても、最高のジェンダーレスファッションを誇るのは東京だ。

「コム デ ギャルソン(Comme des Garcons)」「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」「ケンゾー(KENZO)」のスタイルに見られるように、何十年も前から中性的なファッションの先駆者である日本は、男性と女性の境界線を巧みにぼやかす若いデザイナーを数多く生んでいる。ジェンダーレスな外見の少年たちがファッション界や東京の街で支持を得始めている。髪を染めたり化粧をしたりしているのは、ゲイに限らずストレートの男性が大半。女性にアピールするためではなく、美の新基準を作ることが目的だ。

「ずっと私たちはユニセックスやジェンダーレスを大きくテーマにしてきた」と、日本国外でも売られているブランド「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」のデザイナー、北澤武志(Takeshi Kitazawa)は言う。「今はジェンダーレスというのはすごく当たり前だと思う」と、彼は17/18年秋冬「アマゾン ファッション・ウィーク 東京(Amazon Fashion Week TOKYO)」で男女どちらでも着用可能な新作を発表した後に語った。

 ブランド名の「ドレスドアンドレスド」に忠実に、サイドに深いスリットが入ったコートやパンツなど、半分ドレスド(服を着て)で半分アンドレスド(裸)なスタイルが特徴的だった。女性より男性モデルの方が裸の脚を見せてランウエーを歩いていた。フェミニンな要素が唯一感じられたのは、男女ともに手に持ったり胸のあたりに斜め掛けしていた小さな赤いバンドバッグ、あるいは裾に施されていた繊細なレースや女性のハイヒールだった。