【3月8日 AFP】7日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)の試合で、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に1-5で大敗したアーセナル(Arsenal)のアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督が、ローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)を退場処分とした主審の判定に激怒している。

 1-5で敗れた第1戦からの奇跡の逆転を狙ったアーセナルは、前半にテオ・ウォルコット(Theo Walcott)のゴールで先制したものの、後半9分にローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)がロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)を倒してPKを献上し、さらに退場を命じられた。

 レワンドフスキがPKを決めて追いついたバイエルンは、数的不利のアーセナルに対してゴールラッシュを展開。最終的に5-1で大勝し、2試合合計10-2という一方的なスコアでアーセナルを7季連続の決勝トーナメント1回戦敗退へ追いやった。

 ベンゲル監督は試合後、BTスポーツ(BT Sport)に対して「われわれは思いえがいていた通りの試合を展開したが、運に見放された。主審の判定は理解しがたい。レワンドフスキはオフサイドだったし、PKもなかった」とコメントした。

「何よりあのレッドカードだ。もちろん、われわれはあれでとどめを刺され、その後の試合運びが極めて難しくなった。あの出来事は理解できない。チームはとても頑張っていたし、良いプレーも披露していた」

 ギリシャ人のタソス・シディロプーロス(Tasos Sidiropoulos)主審は、はじめイエローカードを用意していたが、ゴール裏の追加副審と話し合った後、レッドカードを提示した。

 ベンゲル監督は「とても正気とは思えない。この試合の重要性は誰の目にも明らかなのに、見ての通りのあの姿勢だ。まったくもって不愉快だし、高いお金を払って観戦に来てくれた人たちに申し訳ない」と話した。

 試合前には、約200人のサポーターがベンゲル監督の続投を拒否する抗議活動を行い、試合終了のホイッスルの際にも、客席で「ベンゲル出ていけ」と書かれた紙を掲げるサポーターの姿が見られた。

 しかし、そうしたことがチームのムードに影響したかと問われたベンゲル監督は、「それはない。まったくない。それ以外に言うべきことはない」と答えた。(c)AFP