【2月19日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2016-17)は18日、5回戦が行われ、5部のリンカーン・シティ(Lincoln City)がバーンリーFC(Burnley FC)を、3部のミルウォール(Millwall FC)が昨季プレミアリーグ王者のレスター・シティ(Leicester City)をともに1-0で下し、立て続けに番狂わせを起こした。

 5部相当のカンファレンス・ナショナルに所属するリンカーンは、後半44分にショーン・ラゲット(Sean Raggett)のヘディングシュートが決まってバーンリーを下し、大会史に残る快挙を達成した。

 決勝点を挙げた23歳のラゲットは、BTスポーツ(BT Sport)に対し、「言葉にならないよ。おかしくなりそうだ。信じられない! クレイジーだね。現代のサッカーでノンリーグ(プロとアマチュア混合のリーグ)が準々決勝だなんて。聞いたことがない」と語っている。

 イングランド東部に本拠地を構えるリンカーンは、FAカップでは1914年のクイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park RangersQPR)以来となるノンリーグ勢の8強入りを果たした。

 リンカーンのダニー・カウリー(Danny Cowley)監督は、「百に一つのチャンスと言っていたが、ありがたいことにわれわれはその機会をものにした。FAカップのベスト8とは響きがいいね。われわれはCKやFKで賢明さを貫いた。選手を心から誇りに思う」とコメントしている。

 失態を演じたバーンリーは、12日のリーグ戦で首位チェルシー(Chelsea)と1-1で引き分けており、今季はホームでリバプール(Liverpool FC)やレスターからも白星を挙げている。

 20日行われる5回戦では、同じくカンファレンス・ナショナルのサットン・ユナイテッド(Sutton United)がアーセナル(Arsenal)との大一番に臨む。

 3部のリーグ1で現在7位のミルウォールは、退場者を出しながらも後半45分にショーン・カミングス(Shaun Cummings)が決勝点を決めてレスターを破り、3試合連続でプレミアリーグ勢を撃破した。

 ボーンマス(AFC Bournemouth)、ワトフォード(Watford FC)に続いてリーグ王者も下したミルウォールのニール・ハリス(Neil Harris)監督は、「これがFAカップというものだ。われわれは(同日早い時間に試合を行った)リンカーンからインスピレーションをもらった。彼らが今日成し遂げたことの前では、われわれはかすんでしまうね」と話している。

 一方、リーグ戦では降格圏内直前の17位に低迷するレスターのクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督は、「とても失望している。われわれはミルウォールに優っているが、ミルウォールは勝利に値した」とコメントしている。(c)AFP/Tom WILLIAMS