【2月16日 AFP】アーセナル(Arsenal)のアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は15日、同日行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)決勝トーナメント1回戦第1戦でバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に1-5で大敗したことを受け、「心が折れてしまった」と完敗を認めた。

 ベンゲル監督への重圧が強まっているとも言われる中で、チームは後半の10分間に3ゴールを奪われるなどして大敗。7シーズン連続の決勝トーナメント1回戦敗退はほぼ避けられない状況となり、指揮官の退任を求める声はさらに大きくなるものとみられる。

 ベンゲル監督は試合後、「2点目を取られて、そして最も痛かったのは、ローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)を(負傷で)失ったことだった。そこで心が折れてしまった」と振り返った。

「言い訳を探すつもりはない。全体的に見て、相手の方がわれわれよりも上だったと言わざるを得ない。後半の相手は非常に良いプレーをした一方、われわれはレベルを落としてしまった」

「相手の方が優れていたし、見事だと言わねばならない。特に3点目はとどめになった。こちらはなすすべがなかった。このレベルでこういった負け方をするのはもちろんショックだ」

 現在の自身の心境について詳しく言及するのは避け、「もちろんがっかりしているのは確かだが、今最も重要なのは、私の気持ちではないと思う」と話すにとどめたベンゲル監督だが、周囲は少し違った意見を持っている。

 元アーセナルの選手で、現在はテレビ解説者を務めるマーティン・キーオン(Martin Keown)氏は、BTスポーツ(BT Sport)で「すごく傷ついているように見えた。胸が痛むよ。自分を責めるのは絶対にやめてほしいが」と話した。

「本人にとってはこれ以上ないどん底だろう。おそらくこれで、シーズンの終わりに待ち受けていると言われる変化への流れが、さらに加速するんじゃないかな」 (c)AFP