【1月17日 AFP】英サッカーのユースチームで児童虐待が行われていた事件で、元指導者のバリー・ベネル(Barry Bennell)被告は16日、8件の児童虐待罪に関して法廷で無罪を訴えた。

 クルー・アレクサンドラFC(Crewe Alexandra FC)でコーチを務めていた63歳のベネル被告は、英北西部のチェスター刑事法院(Chester Crown Court)で開かれた審理にビデオリンク方式で出廷し、7件の強制わいせつと1件の性交未遂で訴えられた起訴内容に関して、すべて「無罪」を主張した。一連の事件は、被害者が16歳未満だった1981年から1986年にかけて行われていたとされている。

 青色のポロシャツを着て姿を見せたベネル被告は、次の審理が行われる3月まで身柄を拘置所に戻されるという。

 検察官のオーウェン・エドワーズ(Owen Edwards)氏は、30人のメディア関係者が傍聴した法廷で、「被害者と話をする機会がありましたが、現時点では匿名性を保持しています」と語った。

 このため、報道や裁判で被害者の身元を明かすことは罪に値し、判事はこの件での情報公開は、裁判所によって「極めて慎重に扱われることになる」と警告した。

 ベネル被告は、現在イングランド4部リーグのクルー・アレクサンドラFCのほか、プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)やストーク・シティ(Stoke City)のジュニアチームでもコーチを務めていた。(c)AFP