■長期政権への希望も

 ユナイテッドは現在、首位チェルシー(Chelsea)と勝ち点9差の6位となっている。3年という現在の契約期間を越えてユナイテッドで長期政権を築くことを目指しているモウリーニョ監督だが、それはピッチで結果を出して勝ち取るものだと理解している。

「今はまだ契約期間が始まったばかり。プロセスは序盤だ。だから一歩一歩進もうと思っている。3年間を順調に過ごし、その後もクラブにとどまりたいかという問いに対しては、答えはイエスだ」

「私は今、以前から加わりたいと思っていたクラブの一員になることができている。だからイエスだ。ぜひ残りたい。しかし、そのためにはそれにふさわしい人間だということを示さなくてはならない」

「これからどうなっていくかは、見てのお楽しみといったところだ。そしてクラブがある日、(留任に)ふさわしいと考えてくれたなら、とてもうれしいし、それを誇りに思う。ただ、今はまだ始まったばかりだ」

 モウリーニョ監督は、近い将来のタイトル獲得をファンが期待しているのを承知したうえで、現在は自身の哲学をチームに浸透させる仕事に力を注いでいる。

「3年という期間は、ここに残りたいと思っている私にとってはフェアな時間だ。とはいえ、3年というのは単に移籍市場の問題じゃない。それ以上の話だ。選手と私との関係、選手に対する私の理解、私の監督としての特徴に対する選手の理解、そういったものだ。一人の人間の行動パターン、その流れの話だ」

「大切なのはそこだ。それがすべてと言ってもいい。とはいえ、3年目にいい結果が出るのを待っているのかと問われれば、答えはノーだ。待つつもりはない。今すぐに結果を出すために全力を尽くす」

 モウリーニョ監督はまた、リオネル・メッシ(Lionel Messi)がFCバルセロナ(FC Barcelona)を離れる可能性についても、短く言及している。

「リオネル・メッシには、毎シーズン同じ話が持ち上がる。毎シーズン、どこかへ移籍するという話が出るが、彼は決してバルサを離れない。私としては出ていかないでほしい。メッシの居場所はバルセロナだ。バルサで始まり、バルサで終わる。彼にとってはそれが美しいストーリーのはずだ」

(c)AFP/Timothy ABRAHAM