【11月20日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領が、ボールの空気圧の操作に関与したとされる、いわゆる「デフレートゲート(deflategate)」スキャンダルで出場停止処分を受けた米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)でプレーするQBトム・ブレイディ(Tom Brady)は、「尊敬すべき男」であり「完全なる無実だ」と語った。

 トランプ氏の発言は、米大統領選投票日から約2か月前の9月15日に同氏の自宅で行われたインタビュー上でなされたもので、今月18日に芸能サイトTMZ Sportsの動画内でその様子が公開されている。

 NFLの調査でブレイディは、2014-15シーズンのアメリカン・カンファレンス(AFC)決勝、インディアナポリス・コルツ(Indianapolis Colts)戦で使用されたボールが空気圧の低いものであったことを認識していたと結論づけられていた。問題となった試合に勝利したペイトリオッツは、つづく第49回スーパーボウル(Super Bowl XLIX)を制覇した。

 その後、1年以上に及ぶ法廷での争いの末に、ブレイディはリーグに対する法的手段を取り下げ、今季開幕から科された出場停止処分を受け入れた。同選手復帰後のチームは、4勝1敗の成績を残している。

 ブレイディは自身の友だちだというトランプ氏は、インタビューの中で「トムは完全に無実だと思う」としたうえで、「彼を知っているし、第一にトムは尊敬すべき男だ。私は常に彼の味方だ」と話した。

 一方のブレイディは投票前、もしトランプ氏が勝利すれば「素晴らしい」と語っていたが、投票後は、自身の妻でモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)さんがこれ以上の政治的コメントを許さないとして、口を閉ざしていた。

 また以前には、今回の大統領選挙での投票先を明らかにすると口にしていたブレイディだったが、ボストン(Boston)のラジオ局に対し、「別の心配事ができた。家族とも話をして、良い考えではないと思った。皆様には、誰に投票したか明らかにすると伝えたが、その後、考えを改めた」と話している。(c)AFP