【10月17日 AFP】女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が、シーズンを通して悩まされていた肩の故障が癒えるまでにはまだ時間がかかるとして、シンガポールで行われるWTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2016)欠場を表明した。

 女子テニス協会(WTA)はツイッター(Twitter)で、決断を下した理由について説明するセレーナの動画とともに、23日から開幕する大会を同選手が欠場すると発表。セレーナの欠場は、アニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)が優勝した前回大会に続き、これで2年連続となる。

 セレーナは動画で「シンガポールのみなさん、大会に出場することができず、本当に残念に思います」とコメントすると、「肩の故障に苦しんだ厳しい一年でした。主治医からは自宅で安静し、日々回復に努めるようにと言われました」と語った。

 四大大会(グランドスラム)通算22勝を誇るセレーナは、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)の準決勝で敗退すると、その後は中国開催の2大会を欠場していた。

 セレーナはまた、女子テニスの世界ランキングで1位の座に186週間君臨していたが、全米オープンを制したアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)にその座を奪われ、2016年に獲得したグランドスラムのタイトルもウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)だけとなり、リオデジャネイロ五輪も肩の故障が影響して3回戦敗退に終わった。

 WTAのスティーブ・サイモン(Steve Simon)最高経営責任者(CEO)は声明を発表し、大会主催者として「ファンと同じくらい残念に思っている」とし、「われわれは彼女の早期回復を祈っており、万全な状態でツアーに戻ってくることを楽しみにしている」と述べた。

 セレーナの欠場により、ツアー最終戦に出場できる8人目の枠はジョアンナ・コンタ(Johanna Konta、英国)、カルラ・スアレス・ナバロ(Carla Suarez Navarro、スペイン)、スベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova、ロシア)によって争われることになった。

 ナバロとクズネツォワは、コンタを逆転してファイナル出場最後の枠を確保するためには、露モスクワ(Moscow)で17日から始まるクレムリン・カップ(Kremlin Cup 2016)で優勝しなければならない。(c)AFP