【9月12日 AFP】16-17イタリア・セリエAは11日、第3節の試合が各地で行われ、ASローマ(AS Roma)はフランチェスコ・トッティ(Francesco Totti)の決勝PKでサンプドリア(Sampdoria)を退けた。一方、国外挑戦を決めたイングランド代表守護神のジョー・ハート(Joe Hart)は、2失点を喫するほろ苦いトリノ(Torino FC)でのデビューとなった。

 本拠地スタディオ・オリンピコ(Stadio Olympico)にサンプドリアを迎えたローマは、前半8分にモハメド・サラー(Mohamed Salah)のヘディングシュートで先制したものの、その後ルイス・ムリエル(Luis Muriel)とファビオ・クアリアレッラ(Fabio Quagliarella)のゴールで逆転を許し、1-2と難しい状況で前半を終えた。

 しかし、前半からのひょう交じりの大雨の影響で、審判団が後半開始を30分以上遅れさせることを決断すると、これがルチアーノ・スパレッティ(Luciano Spalletti)監督にとっては戦術を再考する時間になった。そして、ハーフタイム明けからエディン・ジェコ(Edin Dzeko)とトッティを投入した決断が見事に当たった。

 まずは後半16分、トッティのスルーパスに抜け出したジェコが相手GKもかわしてシュートを流し込み、同点に追いつくと、そのまま勝ち点1に終わるかに思われた後半ロスタイム、ジェコがミラン・シュクリニアル(Milan Skriniar)に倒されて得たPKをトッティが冷静に決めた。

 熱狂的なサポーターが陣取ることで有名な、クルヴァ・スッド(ホームゴール裏)の下でチームメートにもみくちゃにされたトッティは、試合後伊スカイ・スポーツ(Sky Sport Italia)に対し、「PKを蹴るのが怖くなったのはこれが初めてだよ」と話した。

「クルヴァの前で外すなんて許されないからね!」と話した39歳のベテランは、これがクラブでの25回目にして最後のシーズンになることを発表している。

 ローマはこれで王者ユベントス(Juventus)との勝ち点2差を保った。ユベントスは前日サッスオーロ(US Sassuolo)に3-1で勝利し、開幕から3連勝を飾って首位を守っている。ナポリ(SSC Napoli)はパレルモ(US Citta di Palermo)相手に3-0の快勝を収め、ローマと2位タイで並んでいる。マレク・ハムシク(Marek Hamsik)が後半開始直後に均衡を破るゴールを決めると、ホセ・マリア・カジェホン(Jose Maria Callejon)がさらに2点を追加した。

 アタランタ(Atalanta)とのアウェーゲームに臨んだトリノは、1-2で敗れた。マンチェスター・シティ(Manchester City)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)新監督に余剰戦力とみなされたハートは、2週間前に1年間の期限付きでトリノに加入したが、新チームデビュー戦は2失点という結果だった。

 前線に負傷者が出ているなかで、トリノは後半9分にイアゴ・ファルケ(Iago Falque)のゴールで先制したが、そのわずか2分後のCKで、飛び出したハートがクリアしきれなかったボールをアンドレア・マシエッロ(Andrea Masiello)に押し込まれて同点とされると、迎えた後半37分、フランク・ケシエ(Frank Kessie)にハートの読みの逆を突くPKを決められて逆転負けを喫した。

 インテルはマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)の終盤の2得点で昇格組のペスカーラ(Pescara Calcio 1936)を2-1で退け、今季リーグ戦初勝利を挙げた。(c)AFP/Justin DAVIS