【8月15日 AFP】フランス南部コートダジュール(French Riviera、フレンチリビエラ)のリゾート地ジュアンレパン(Juan-les-Pins)で14日夜、銃声のような音が響き渡り、「テロ攻撃」と思い込みパニックになった人々が一斉に逃げ出す騒ぎがあった。

 地元ラジオ局は、銃声のような音は車から放り投げられた爆竹によるもので40人近くが負傷したと伝えた。消防当局によると負傷者はいずれも軽傷。負傷者の数は明らかにしていない。現在、警察が音の原因を特定するため監視カメラ映像の分析を進めている。

 当時の様子を捉えた動画には、海沿いのカフェやレストランではテラス席のテーブルや椅子がひっくり返り、人々が大声で叫びながら折り重なるように倒れる様子が写っている。

 日刊紙ニース・マタン(Nice Matin)は目撃者の話として、ビーチにいた海水浴客らは銃声を聞いたと思い込んで人々で賑わう繁華街に逃げ込んで来たと伝えた。

 また別の目撃者はAFPに「たくさんの人たちが走っていた」と話し、パニックで殺到した人たちが折り重なって倒れ、数十人が軽いけがをしたと付け加えた。けが人は現場やレストランの店内などで手当てを受け、街の中心部は警察に封鎖されたという。

 フランスでは昨年11月に130人が犠牲になった首都パリ(Paris)の同時襲撃事件を受けて非常事態宣言が出されている。その後もイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した攻撃が相次ぎ、先月14日にもニース(Nice)で群衆にトラックが突入し85人が死亡する事件が起こったばかりだった。(c)AFP