■非常に厳しい組み合わせに

 女子シングルスでは、世界ランク1位で五輪連覇を目指すセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が、1回戦でダリア・ガブリロワ(Daria Gavrilova、オーストラリア)と対戦することが決まった。

 34歳のウィリアムスは、前回のロンドン五輪女子シングルスで金メダルを獲得しており、姉ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)と組む女子ダブルスでは、すでに通算3個の金メダルを手にしている。セレーナとヴィーナスは、順当に勝ち進めば女子シングルス準決勝で激突する可能性がある。

 オープン化以降では史上最多となるシュティフィ・グラフ(Steffi Graf)氏の四大大会(グランドスラム)通算22勝に並んだ7月のウィンブルドン決勝以来、プレーから遠ざかっているセレーナは、ガブリロワと過去に一度だけ対戦しており、2013年のカタール・トータル・オープン(Qatar Total Open 2013)でストレート勝利を収めている。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)女王で第2シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)は、初戦でマリアナ・デュケ・マリーノ(Mariana Duque-Marino、コロンビア)と対戦する。

 第3シードのムグルサはベテランのエレナ・ヤンコビッチ(Jelena Jankovic、セルビア)と、第4シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)は鄭賽賽(Saisai Zheng、中国)と対戦する。

 今大会では、多くの有力選手が参加を辞退したが、国際テニス連盟(ITF)のデビッド・ハガティ(David Haggerty)会長は、クオリティー自体は落ちていないとの見解を示している。

「五輪はほかの大会とは違い、組み合わせがとても厳しくなる」と語ったハガティ会長は、「すべての選手がそれぞれの事情で出場可否の決断を下さなければならなかった。われわれは今大会に出場する選手を誇りに思う」と述べた。

 男子シングルスではロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を筆頭に、スタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)、トマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)、ドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)らがリオ五輪を欠場する。

 一方、女子テニスではシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)、ビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)、ベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic、スイス)が欠場し、マリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)はドーピング違反で出場停止となっている。(c)AFP/Dave JAMES