【6月12日 AFP】ボクシング、WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦が11日、米ニューヨーク(New York)のマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で行われ、ワシル・ロマチェンコ(Vasyl Lomachenko、ウクライナ)が、ロマン・マルティネス (Roman Martinez、プエルトリコ)を相手に5回1分9秒でKO勝ちし、プロ7戦目で2階級制覇を果たした。

 北京五輪ロンドン五輪で金メダルを獲得しているロマチェンコは、5回、左アッパーからの右フックでマルティネスを仕留め、マットに沈めた。

 アマチュア戦績396勝1敗を誇るロマチェンコは、プロ成績を6勝1敗(4KO)に伸ばし、井上尚弥(Naoya Inoue)を上回る世界最速で、2階級制覇を達成した。

 それでもロマチェンコは、「試合を重ねる必要がある。まだ十分ではない。成長するために、より多くの試合が必要だ」として、まだプロボクサーとしての戦い方を学んでいる最中だと主張している。

「五輪が好きな理由は、世界中から最高のファイターが集まって、ナンバーワンを決めるからだ。それをプロボクシングにも期待する。スーパーフェザー級で、誰が一番なのかを決めたいんだ」

 2014年6月、プロ3戦目にしてゲーリー・ラッセル・ジュニア(Gary Russell Jr.、米国)を倒し、WBO世界フェザー級王座を奪取したロマチェンコ。これは、センサク・ムアンスリン(Saensak Muangsurin)氏以来となる偉業だった。

 ロマチェンコのプロキャリア唯一の汚点は、プロ2戦目で、フェザー級王座奪取に失敗したオルランド・サリド(Orlando Salido、メキシコ)戦となっているが、この日、MSGのリングサイドにはサリドの姿があった。これを見たロマチェンコは、再戦の可能性について「ぜひやりたいね」とコメントしている。(c)AFP