【6月7日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2016)で初優勝を飾り、史上8人目の生涯グランドスラムを達成して偉大な選手の仲間入りを果たしたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6日、さらなる歴史的偉業に向けて、さえぎるものはほとんどないと自信をみせた。

 29歳のジョコビッチは、1969年のロッド・レーバー(Rod Laver)氏に続き、直近の四大大会(グランドスラム)をすべて制する快挙を成し遂げており、これは永遠のライバルであるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も達成できていない偉業となっている。

 全仏オープンで3度優勝しているグスタボ・クエルテン(Gustavo Kuerten)氏は、ジョコビッチについて、「今回もウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で優勝候補の大本命だ。そのあとの大会も、すべて同じことが言える」と予言。5日には全仏に足を運び、ジョコビッチがアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を破り、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏)決勝での連敗を3で止めた試合を目撃した。

 グランドスラムでのジョコビッチの優勝回数は、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)の6回、ウィンブルドン選手権の3回、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)の2回を合わせて、今回で12回目となる。

 ジョコビッチはまた、1992年のジム・クーリエ(Jim Courier)氏以来、初めて全豪と全仏で連勝を飾り、男子では1938年のドン・バッジ(Don Budge)氏、1962年と69年のレーバー氏に続く、年間グランドスラムの達成が近づいている。

「そうだね、傲慢(ごうまん)に思われたくないが、人生において、すべて達成できると考えている」と話すジョコビッチは、「今はそれらの快挙をつかみ取り、自分のものにすることを目指している。年間グランドスラム達成については、まだ可能性はある」と自信をみせた。

 男子テニス界を支配していると確信するのは当然といえるジョコビッチは、世界2位のマレーと34回対戦して24勝を記録しており、グランドスラム大会では10回対戦して8勝を挙げる強さをみせている。

 一方、フェデラー戦では通算23勝22敗、ナダル戦では通算26勝23敗となっており、ほぼ互角の勝負となっている。(c)AFP/Dave JAMES