■ステパネクら最年長組も健在

 最年長の37歳で大会に臨むラデク・ステパネク(Radek Stepanek、チェコ)は、予選を勝ち上がり、本戦の1回戦では第2シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)と対戦した。

 シングルスで世界8位に到達したこともあるステパネクは、全仏の公式ウェブサイトで「若手と対戦することは、自分にとってチャレンジだ。コートでは3世代の選手と対戦することになるが、彼らに勝てる実力はあるし、それが自信につながっている」とコメントしている。

「ジミー・コナーズ(Jimmy Connors)氏のような名選手と比較されるのは、本当に特別なこと。常に過去の世代から学ぼうとしてきたからね。僕はいつも歴史はすべてを証明すると話しているが、現在は違う形で繰り返されていると言える」

 ステパネクは昨年、現役引退の危機に直面するけがから復帰を果たすと、全仏で1勝を挙げた。これは、1991年大会に38歳で白星を挙げたコナーズ氏の最年長記録に次ぐものとなっている。

 現役として晩年を迎えながらもプレーを続けているベテラン選手は、今年11月で38歳になるステパネクだけではない。長身を誇る37歳のイボ・カルロビッチ(Ivo Karlovic、クロアチア)も健在で、今大会では第27シードとして出場している。

 34歳のフェデラーが不在の全仏では、トップ10シードの平均年齢が28歳6か月となっているが、前回覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)は、30歳を超えてグランドスラムを2度制するという、オープン化以降では史上5人目の快挙を目指している。

 世界ランク5位のナダルは、マーガレット・コート(Margaret Court)氏以来となる、同一グランドスラムでの優勝10回を目指しており、年齢については単なる数字としかみていない。

「年齢は感じていない。たくさんの年月を過ごしたコートの上ではそうかもしれないが、精神面や人生に関しては、自分でも若いと感じている」と話すナダルは、今大会で優勝すれば、クレーコートのタイトル数でギレルモ・ビラス(Guillermo Vilas)氏を抜き、歴代1位となる。

「30歳になることは考えていない。時間は決して止まらない。誰も時間を止められない。それは好ましいことではないけれど、人生には満足している。ツアーでの時間を楽しんできたし、今後もそうなることを願う」

(c)AFP/Martyn WOOD