【5月7日 AFP】ジロ・デ・イタリア2016(Giro d'Italia 2016)は6日、第1ステージ(オランダ・アペルドールン、9.8キロメートル)の個人タイムトライアルが行われ、チーム・ジャイアント・アルペシン(Team Giant-Alpecin)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)がステージ優勝を飾ってピンクジャージー(マリア・ローザ)を獲得し、夢のような開幕を迎えた。

 今年1月の練習中にチームメート6人が交通事故に遭遇し、そのうち数人が病院に運ばれる不運に見舞われる中、デュムランは平坦ながら技術を要する今ステージを11分03秒で制し、チームに今季初勝利をもたらした。

 序盤に暫定トップに立ったチーム・ロットNL・ユンボ(Team LottoNL-Jumbo)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)が僅差で2位、モビスター・チーム(Movistar Team)のアンドレイ・アマドール(Andrey Amador、コスタリカ)が6秒差で3位に入り、表彰台に上っている。

 約3週間の日程で行われる今大会では、第3ステージまでオランダが舞台となっており、TTが得意で総合優勝候補からは外れている地元出身のデュムランに期待が集まっていた。

 一方、この日不本意な結果に終わったのは、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のステファン・クン(Stefan Kueng、スイス)で、ステージ優勝候補に挙げられながらもフェンスに衝突し、その後自転車を交換する羽目になってしまった。

 世界自転車選手権(World Cycling Championships)の個人タイムトライアル元王者でトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara、スイス)も、現役最後のシーズンで夢のピンクジャージを手にするためにステージ制覇が期待されていたものの、トップから14秒差の8位に終わっている。

 2013年大会でマリア・ローザを手にしたアスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)は、チームスカイ(Team Sky)のミケル・ランダ(Mikel Landa、スペイン)やモビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)とともに、今大会の総合優勝候補に挙げらている。

 しかし、ニバリがトップのデュムランから19秒遅れの16位に終わると、バルベルデは同24秒差の23位にとどまり、TTは苦手とされるランダは同40秒差の67位に出遅れている。(c)AFP