【3月14日 AFP】15-16ドイツ・ブンデスリーガ1部は13日、第26節の試合が行われ、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は2-0でマインツ05(Mainz 05)に勝利した。

 しかし、得点を挙げたマルコ・ロイス(Marco Reus)は、スタジアム内で80歳のサポーターがなくなったことが白星に暗い影を落としたと認めた。

 このドルトムントのサポーターは、8万1000人が詰め掛けた本拠地ジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)の南西スタンドで心臓発作に見舞われたとみられている。またもう一人のファンも倒れたが、病院への搬送途中に意識を取り戻したという。

 ロイスは前半30分に先制点を決めたが、ファンが亡くなったという知らせが発表されると、後半は淡々とした雰囲気の中でプレーが行われた。

 後半28分に香川真司(Shinji Kagawa)がドルトムントの追加点を挙げた際には、スタジアムはほぼ無音の状態だった。

 ロイスは試合後、「ピッチ上では何が起こっているのか分からなかったんだ。最初は、あの静けさにいら立ったよ。試合の直後に監督が、何が起きたのかを説明してくれた。試合に影が落とされたのは言うまでもない。ファンの振る舞いは完璧だった」と語った。

 試合後に訃報を知らされたドルトムントの選手が整列すると、サポーターはクラブの応援歌の一つである「You'll Never Walk Alone」を合唱した。

 ドイツサッカー連盟(DFB)のラインハルト・ラウバル(Reinhard Rauball)暫定会長は試合後、「サポーターが悲しみと敬意を表するために団結したのを目にしたのは、初めてのことだ。マインツのサポーターの応援にも敬意を表する」とコメントしている。

 この勝利でドルトムントは、首位バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との勝ち点差5を守った。(c)AFP/Ryland JAMES