【3月31日 AFP】サッカースウェーデン1部リーグが行われた同国南部ヘルシンボリ(Helsingborg)で30日、試合前のファン同士の衝突により、死亡者が出る事態が起きた。

 被害に遭ったのは44歳の男性で、ストックホルム(Stockholm)に本拠地を置くユールゴーデン(Djurgardens IF)とヘルシンボリ(Helsingborgs IF)の試合が行われる30分前に街の中心部で起きた衝突により頭部に重傷を負い搬送されたが、試合開始直後に病院で死亡した。

 スウェーデン警察の広報は、AFPに対し「被害者の男性は頭を打ちました。試合前に、あちらこちらで混乱が起きていました」と述べた。

「われわれは、どうにかサポーター同士を引き離していました。しかし、サポーターは絶えず集団から抜け出し、争いを起こします」

 試合が前半40分を迎えると、ユールゴーデンのサポーターが「人殺し、人殺し」と合唱し始めてピッチに侵入し、審判が試合の打ち切りを宣言せざるをえなくなった。

 ヘルシンボリの会長はスウェーデン通信(TT)に対し、「被害者のご家族、サッカー界、およびスウェーデン社会にとって信じられない悲劇です」と語った。

 男性が死亡した詳しい状況は明らかになっておらず、31日遅くになっても逮捕者は出ていない。

 両チームのサポーター同士の争いは同日午後の早い時間に勃発し、少なくとも5人が病院に運ばれ、30人以上が警察に拘束された。(c)AFP