【2月27日 AFP】中国スーパーリーグは26日、世界のサッカー界を震撼(しんかん)させた今冬の移籍市場が終了。同リーグに所属するクラブが投じた移籍金は合計3億3100万ユーロ(約413億円)となり、世界最高額を記録した。

 中国では現在、習近平(Xi Jinping)国家主席がサッカーの強化に本腰を入れている。同国代表は国際サッカー連盟(FIFA)の世界ランキングで93位と低迷しているが、習主席はW杯を開催して優勝する夢を公言しており、これが国内のトップクラブに「爆買い」を促しているとされている。

 アジア王者の広州恒大(Guangzhou Evergrande)は、冬の移籍市場でスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)から移籍金4200万ユーロ(約52億円)でコロンビア代表FWジャクソン・マルティネス(Jackson Martinez)を加入させた。

 すると、江蘇蘇寧(Jiangsu Suning)はアレックス・テシェーラ(Alex Teixeira)を5000万ユーロ(約62億円)で獲得。各クラブは異常な金額で一流選手を競うように買い集め、短期間で移籍金の国内史上最高額を4回更新するなど、今冬の話題をさらった。

 サッカーのニュースサイト「トランスファーマルクト(Transfermarkt)」によると、中国が今年の1月と2月に費やした移籍金は、2億5300万ユーロ(約315億円)を投じたイングランド・プレミアリーグを上回っている。さらにはイタリア・セリエA、ドイツ・ブンデスリーガ、スペイン・1部リーグ、フランス・リーグ1といった4リーグの合計よりも多い。

 トランスファーマルクトはまた、中国リーグで今冬に成立した163件の移籍の移籍金は平均203万ユーロ(約2億5000万円)で、イングランド・プレミアリーグの146万ユーロ(約1億8000万円)を上回ったと伝えている。移籍金の総額の半分以上は、たった6人の外国人選手(そのうち3人はブラジル人)獲得に費やされ、そのほとんどは欧州のクラブから獲得した。