【2月14日 AFP】男子テニス、アルゼンチン・オープン(Argentina Open 2016)は13日、シングルス準決勝が行われ、連覇を狙っていた大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は4-6、6-4、6-7で第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗れ、新たな挫折を味わった。

 得意のクレー大会にトップシードとして臨んだナダルは、32度の高温の中、マッチポイントをふいにする痛恨のミスを犯し、2時間50分の激闘の末、世界ランク19位のティエムの前に屈した。

 ティエムは、決勝でニコラス・アルマグロ(Nicolas Almagro、スペイン)と対戦する。アルマグロは同日、6-4、7-5で第2シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)を破った。

 クレー大会で優勝47回のナダルは、「厳しい試合だった。勝てるチャンスを逃したけど、ティエムは良いプレーをしていた」とコメントした。

「心配はしていない。ただ安定感を欠いただけだ。アンフォーストエラーも減らす必要があるけど、たいしたことではない」

 ナダルはこれから、今夏の五輪開催都市でもあるブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に向かい、リオ・オープン(Rio Open presented by Claro 2016)で2年ぶりの優勝を目指す。

「この厳しいコンディションに多少苦戦した。いつもより疲労を感じた。リオデジャネイロでは改善するだろうから、このまま調整を続けなければならない」

 ナダルはこの日、第9ゲームで2度目のブレークを許すと、22歳のティエムにサービングフォーザセットを与え、4-6で第1セットを先取された。

 29歳のナダルは、力強いショットを繰り出す新鋭ティエムを前に、第2セットの第7ゲームでブレークポイントをしのぐと、第10ゲームで決定的なブレークを奪って、セットカウントをタイとした。

 筋力アップのために丸太を担ぐトレーニングをしていたこともあるというティエムは、第3セットで2-0のリードを奪ったものの、四大大会(グランドスラム)通算14勝のナダルは、これをあっという間に2-2に戻した。

 ナダルが第10ゲームでマッチポイントをふいにすると、試合はそのまま拮抗した展開となったが、タイブレークではテイエムが6-1と一気に先行。ナダルは、マッチポイントを3回しのいだものの、最後はティエムがツアー通算4度目の決勝進出を決めた。(c)AFP