【1月20日 AFP】台湾南部・嘉義(Chiayi)県の海岸沿いでこのほど、青いハイヒールを模したデザインが異彩を放つ巨大オブジェがお目見えした。高さ17メートル、幅11メートルのこの作品は「靴の教会」と呼ばれている。

 実際には礼拝のための施設ではないが、愛し合うカップルに結婚写真の背景として使ってもらいたいとの制作者側の意向で、教会という呼び名が付けられた。スチールと青いガラスを使用したきらびやかなデザインで、完成には2か月を要した。来月から一般公開される予定。

 このオブジェ建設の背景には、悲劇的なエピソードもあった。台湾南部の沿海地帯では1950年代、ヒ素濃度の高い地下水を飲んだ多数の住民が「烏脚病(Blackfoot Disease)」と呼ばれる血液疾患を発症。足の切断を余儀なくされる患者も続出した。地元当局は作品について「この悲劇の終結を記念する」ものでもあると説明している。(c)AFP