【1月8日 AFP】スペイン・プロサッカーリーグ機構(LFP)は7日、同国1部リーグの試合で、RCDエスパニョール(RCD Espanyol)のファンがFCバルセロナ(FC Barcelona)のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に差別的なチャントを行ったとして、この件を国の反暴力委員会に報告したと発表した。

 LFPの報告によれば、0-0の引き分けに終わった2日のリーグ戦の前半14分、オフサイドと判定されたネイマールに向かって、観客が何度も猿まねをしたという。

 この件は今後、反暴力委員会が裁定を行い、エスパニョールに処分を下すかを判断する。罰金や観客席の一部閉鎖、あるいは無観客試合などの処分が科される可能性もある。

 ネイマール本人は4日、「チャントは聞いていないし、ピッチ外のことには耳を貸さない。サッカーのプレーに集中する」と話している。

 この件について、ホセ・ゴンサレス(Jose Luis Gonzalez)主審の報告書に記載はなく、バルセロナのルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督もコメントは行っていない。

 エスパニョールのジョアン・コジェット(Joan Collet)会長は、チャントは猿の鳴きまねではなく、レアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が昨年の世界最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」を獲得時に感情をあらわにした叫び声をまねてからかうもので、レアルの対戦相手のファンがここ最近よくしているものだと明かした。

 会長はバルセロナ(Barcelona)の日刊紙スポルト(Sport)に対し、「あの『アーッ、アーッ、アーッ』というチャントは日曜日のたびに耳にするよ。特にクリスティアーノのまわりでね。あれを猿まねと解釈することなどできるわけがない」と話した。

「もし本当の話だとしたら、われわれは行った人間を非難するし、処罰を下さなくてはならない。しかしそれにはまず、猿まねのチャントなのか、そうでないのかを明らかにする必要がある」

(c)AFP