【10月23日 AFP】ソチ冬季五輪に米国代表として出場し、フリースタイルスキーの男子スロープスタイルで銀メダルを獲得したガス・ケンワーシー(Gus Kenworthy)が22日、同性愛者であることを告白した。しかし、五輪の期間中にカミングアウトできなかったことを、今でも後悔しているという。

 ケンワーシーは、ツイッター(Twitter)上に「今日は、これからの人生の初日」と投稿した直後、「ESPNマガジン(ESPN The Magazine)」のインタビューが公開されるのに合わせて、「僕はゲイだ」とツイートした。

 24歳のケンワーシーは、ソチ五輪の男子スロープスタイルでメダルを独占した米国代表の一人だったが、同大会の開幕前にロシアは「同性愛プロパガンダ禁止法」を制定し、物議を醸していた。

 それでもケンワーシーは、世界王者になってから、自身の性的指向について発表したかったと話している。

 シーズン1位の成績を残したケンワーシーは、「ソチ(Sochi)で遂げたことを誇りに思うことはない。なぜなら、自分ができなかったことについての罪悪感があったからだ」と明かした。

「ソチの銀メダリストとしてカミングアウトしたくはなかった。世界最高のフリースタイルスキー選手として、発表したかったんだ」

 米国のプロスポーツ界では、ケンワーシーの他にも、カミングアウトをする選手が増えつつある。

 22日の発表後、ソーシャルメディアはサポートのメッセージであふれかえり、スノーボード男子スロープスタイルの金メダリストであるセージ・コッツェンバーグ(Sage Kotsenburg、米国)は、「ガス、お前は本当の男だ!本当に誇りに思う。簡単ではなかったと思うが、僕らはみんなお前の味方だ!」と投稿している。

 米国の五輪代表チームは、虹色に彩られたチームロゴと共に「あなたがチームの一員だということを誇りに思う」とメッセージを寄せた。

 女優のクロエ・グレース・モレッツ(Chloe Grace Moretz)も、「あなたの強さを本当に誇りに思い、驚いています。これ以上うれしいことはありません」とサポートの投稿をしている。(c)AFP