【10月16日 AFP】米ニューヨーク(New York)州の教会で開かれていた霊的カウンセリング集会で、19歳と17歳の兄弟が暴行を受け、兄が死亡、弟が重傷を負う事件があった。地元警察が15日、発表した。兄弟の両親を含む6人を殺人や暴行の容疑で逮捕したという。

 同州ニューハートフォード(New Hartford)の警察当局によると、父親のブルース・レナード(Bruce Leonard)容疑者(65)と母親のデボラ・レナード(Deborah Leonard)容疑者(59)は、第1級故殺の重罪に問われている。また、ワード・オブ・ライフ教会(Word of Life Church)の会員4人が第2級暴行罪で訴追されている。

 警察発表によると兄弟は、罪を告白し許しを請うことを求められ、数時間にわたって体罰を加えられた。どのような罪かは不明という。2人とも体には「鈍器による外傷」があったという。

 兄のルーカス(Lucas Leonard)さんは12日、教会員によって病院に運ばれた後で死亡が確認された。弟のクリストファー(Christopher Leonard)さんは、その数時間後に教会で発見され、病院で治療を受けているが重体だという。警察がクリストファーさんを捜索している際、兄弟の家族は情報提供に非協力的だったという。

 ただ、オナイダ郡(Oneida County)のスコット・マクナマラ(Scott McNamara )連邦地方検事は記者会見で、両親に兄弟を殺す意図はなく、痛めつけようとした末に殺害してしまったとの見方を示している。 

 近隣住民は地元ニュースサイト「シラキュース(Syracuse.com)」に、事件が起きた教会は「カルト集団」で、元は学校だった建物で真夜中に集会を開き歌ったり祈ったりしていたと話している。(c)AFP