【10月3日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)に臨む日本代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、3日のサモア戦に勝利し、史上初の準々決勝進出に望みをつなぐことができると信じている。

 ただしジョーンズHCは、そのためには南アフリカに歴史的勝利を収めた試合のように、ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)が最初の60分間をしのぎ、残り時間で決定的な仕事をすることができるかどうかにかかっているとしている。

 予測不能の混戦となったプールBは、2試合で最大の勝ち点10を獲得したスコットランドが首位に立ち、同7の南アフリカが2位につけている。

 3日にスコットランドと南アフリカは直接対決を迎え、いずれかが勝ち点を落とすことになることから、共に現在勝ち点4の日本とサモアの勝者は、8強の椅子を懸けた争いに名乗りを上げることとなる。

 W杯終了後に退任し、世界最高峰リーグのスーパーラグビー(Super Rugby)に参戦する南アフリカのストーマーズ(DHL Stormers)で指揮を執ることになっているジョーンズHCは、日本歴代最多キャップ数を持ちサモア戦が96試合目となる大野均(Hitoshi Ono)をはじめ、百戦錬磨の15人を先発で起用する。

 ジョーンズHCは、「日本史上最も経験値の高いチームだ。大きな任務が目の前にあることは分かっている。最初の60分間サモアについていくことができれば、最後の20分は間違いなくいい結果が得られる」と語っている。

 オーストラリア代表監督として母国で臨んだ2003年大会の決勝では、延長戦の土壇場で敗れ去ったものの、南アフリカのアドバイザーとして臨んだ2007年大会では、スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)を優勝に導いた実績を持つジョーンズHCは、サモアのスティーブン・ベサム(Stephen Betham)HCが選出したメンバーから、サモアが体格の劣る日本に対し、肉弾戦に臨むことは明らかだとしている。

「彼らは興味深いチームを選んでいるね。定評のあるフェッチャー(ボール奪取を得意とする選手、サモアではジャック・ラム<Jack Lam>)を外して体の大きいバックローを選んでいる。彼らがどういう試合をするのかは明らかだ」

 また、ジョーンズHCは、疲労や、スプリングボクス戦の3日後に行われ10-45で敗れたスコットランド戦の精神的な影響はないと語った。

「チームは素晴しい状態。唯一の心配はスコットランド戦での負傷者だ。けが人はやり繰りする必要がある。だが、それ以外では選手のフィジカルコンディションは最高クラスだ。試合での言い訳になるようなものは一つもない」

(c)AFP