【9月11日 AFP】スペイン北西部アコルーニャ(A Coruna)で先日開催された「アコルーニャ・ラリー(A Coruna Rally)」で、参加していたラリー車が猛スピードで沿道の観衆に突っ込み、妊婦1人を含む6人が死亡した事故を受け、国際自動車連盟(FIA)は10日、新たに講じる安全対策の計画を発表した。

 FIAは声明で、「この対策計画が、草の根レベルから世界ラリー選手権(WRC)に至るまで、世界中のラリーに良い影響を与えることを目標としています」と述べている。

 今年は、オーストラリアとエストニアで行われたイベントでも死亡事故があったほか、先週のラリー・モンブラン(Rallye Mont-Blanc Morzine)ではフランス人ドライバーのフレデリック・コンテ(Frederic Comte)が命を落とした。

 FIAのジャン・トッド(Jean Todt)会長の招集により9日にスイスのジュネーブ(Geneva)で開かれた臨時総会では、レースの安全性を高めるべきだという声があがり、WRC王者のセバスチャン・オジェ(Sebastien Ogier、フランス)や、1981年の総合覇者アリ・バタネン(Ari Vatanen)氏が同様の考えを述べている。

 FIAは、「FIAの専門家による特別なタスクフォース」を立ち上げ、国内で行われるラリーの安全対策をサポートしていくという。また、この対策計画によって、ラリー主催者は「FIAガイドラインの基本的な枠組みを外れるラリーが、観客と車の危険を高める」ことを再認識するだろうとしている。(c)AFP