【8月31日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」がシリアの都市遺跡パルミラ(Palmyra)のベル神殿(Temple of Bel)の一部を爆破した。在英の非政府組織(NGO)シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)などが30日、明らかにした。ベル神殿はパルミラのなかでも最も重要視されている遺跡。

 シリア人権監視団によると、ISがベル神殿の内部に仕掛けた爆発物で神殿の一部が破壊された。パルミラの活動家からも、ISは事前に準備していた箱やたるに入った爆弾を30日に仕掛け、同日夜に爆発させたとの報告があった。1週間前にはパルミラのバール・シャミン神殿(Temple of Baal Shamin)がISに破壊されている。

 仮名を使っているこの活動家によると、ベル神殿は観光客、パルミラ住民双方にとって大切な神殿で祭事の場所ともなってきたが、爆破で内部の一部が破壊されたという。

 ダマスカス(Damascus)で電話取材に応じたシリア文化省文化財博物館総局のマムーン・アブドルカリム(Maamoun Abdelkarim)総裁は、ベル神殿の破壊は確認できていないと述べた。ISも今のところベル神殿の爆破画像を公開していない。(c)AFP