【7月15日 AFP】ロシアサッカー連合(RFS)は14日、ファビオ・カペッロ(Fabio Capello)代表監督との契約解除を発表した。

 RFSは声明で、「カペッロ代表監督との双方合意により、契約を解除した」と発表している。

「カペッロ氏の代表監督としての働きには心から感謝しており、彼の今後の活躍を祈っている」

 かつてイングランド代表を率いた実績を持ち、代表監督としては世界最高給の指揮官で知られる69歳のカペッロ氏は、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)予選の成績不振と、チームの精彩を欠いたパフォーマンスが続いたため、大きなプレッシャーにさらされていた。

 欧州選手権予選でグループGのロシアは、昨年9月に4-0で勝利したホームのリヒテンシュタイン戦と、今年3月に敵地ポドゴリツァ(Podgorica)で行われ、途中で中止になったものの3-0の勝利裁定が下されたモンテネグロ戦で白星を手にしているが、6試合でわずか2勝しか挙げられていない。

 ロシアはまた、同予選で格下のモルドバにホームで引き分け、グループ首位のオーストリアには連敗を喫している。

 残り4試合で現在グループ3位のロシアは、来年フランスで開催される本大会に出場できる2位以内に入ることが厳しい状況となっている。また、全グループの3位チームの中で最高成績を残せば、本戦に自動出場となるが、残りの3位チームはプレーオフに回ることになる。

 9月に予定されている次回の予選で、ロシアはグループ2位スウェーデンとの大一番を迎える。

 ロシアは先月、モスクワ(Moscow)で行われた予選でオーストリアに0-1で敗れており、2018年のW杯終了後までとなっているカペッロ氏との契約を買い取るために必要な2140万ユーロ(約29億円)を集めるため、一部のファンが募金活動を始めていた。

 そして最近のロシアの世論調査では、約53パーセントのファンがカペッロ氏の辞任を望んでいるという結果が出ている。

 2012年に代表監督に就任したカペッロ氏は、チームを2014年W杯ブラジル大会(2014 World Cup)本大会出場に導くと、ロシアが開催国を務める2018年W杯終了後までの高額契約を手にしていた。

 しかし、ロシアがW杯ブラジル大会で1勝もできずにグループステージ敗退に終わると、カペッロ氏は厳しい批判にさらされ、唯一の後ろ盾だったビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相も擁護することができなくなっていた。(c)AFP