【2月17日 AFP】ロシアサッカー連合(RFS)のニコライ・トルスティヒ(Nikolai Tolstykh)会長が、同国代表チームが2016年の欧州選手権(UEFA Euro 2016)出場を逃した場合、ファビオ・カペッロ(Fabio Capello)監督の続投はないとの見解を示した。露メディアが16日に報じている。

 ロシアのスポーツ専門サイトによると、「RFSはカペッロ監督との契約を破棄する可能性がある」とトルスティヒ会長が語ったと伝えている。

「契約には、チームの成績不振を理由に指揮官を解任することができるという条項がある。代表チームが2016年の欧州選手権本大会に出場できなければ、カペッロ監督との契約を破棄することになる」

「しかし、代表チームは欧州選手権の予選で大事な試合を控えており、余計な圧力をかけることは不適切だと考える」

 世界最高年俸とされる68歳のカペッロ監督は昨年、W杯ロシア大会(2018 World Cup)が終了するまで契約を延長していた。

 しかしながら、カペッロ監督はRFS側から半年間給与が支払われず、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)の共同株主を務めるロシアの大富豪アリシェル・ウスマノフ(Alisher Usmanov)氏が4億ルーブル(約7億5000万円)を融資することでようやく問題が解決した。

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)で1勝もできずにグループリーグ敗退に終わり、批判にさらされたカペッロ監督だが、露スポーツ相を務めるビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)氏に擁護されて失職を免れた。

 ところが、欧州選手権の予選が始まると、ロシアはホームゲームでモルドバに引き分け、オーストリアにも敗れるなど、4試合で勝ち点5というというまさかの成績不振に陥った。ロシアは現在、グループGで首位オーストリアに勝ち点5差をつけられている。

 昨年11月にロシアが0-1でオーストリアに敗れたあと、ムトコ氏は「チームは自信を失い、FIFAランキングも後退している。問題を解決する時が来た」と述べている。

 ロシアは、3月27日に行われる欧州選手権の予選でモンテネグロと対戦する。(c)AFP