フェデラー 「良い大会を過ごせた」 優勝逃すも今後に自信
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■全米へ、苦い敗戦から切り替えられるか
過去10年以上にわたり、絶対的な存在としてウィンブルドンに君臨してきたフェデラーにとって、あとわずかで優勝を逃すのは、受け入れがたく苦い経験かもしれないが、本人は過去の優勝経験が、決勝で敗れたショックを和らげてくれると話している。
フェデラーは、「いつだって負けるのは悔しい。手ぶらで去らなくてはならないんだ。僕にとって、準優勝と優勝のトロフィーは別ものだ。言うまでもないことだけどね」と話した。
「とはいえ、ありがたいことに、僕にはここで優勝した経験があるから、何かを必死で追いかけているというような感覚は持っていない」
この日の決勝で、フェデラーは本人も感激するほどの後押しを観客からもらった。過去2大会のチャンピオンであるジョコビッチも、そこまでの英雄扱いを受けるまでには至っていない。
フェデラーは、「最高だよ。観客からこれだけのサポートを、しかもこのウィンブルドンという舞台で得られるなんて、これはもう聖杯だ。美しい」とコメントした。
「僕にとっては、間違いなく大きな価値のあることだ。優勝したのとほとんど同じくらいにね」
フェデラーは今後について、ミルカ夫人、4人の子どもとともに休暇を取り、英気を養ってから、全米オープンに向けて準備を始めると明かしている。
フェデラーが全米オープンを制そうと思えば、グランドスラム最近5大会中3大会で優勝を飾り、通算優勝回数を9に伸ばしたジョコビッチが、ニューヨーク(New York)でも再び立ちはだかる可能性は高い。
フェデラーは、ジョコビッチが今の驚異的な安定感をあと数年維持できれば、史上最高の選手の一人に位置づけられるだろうと認めている。
「彼がビッグネームとしての地位を確立したのは間違いない。現時点で、複数のグランドスラムを何度も制している。世界ランキングも3位、2位、1位と順調に上げてきて、数多くのタイトルを幾度となく獲得している」
「ここからは、けがをしないことが大切になってくる。史上トップレベルの一人になることは間違いないだろう。その域に達したと言うのはまだ早いが、これから何年も、彼が素晴らしい日々を送ると確信している」
(c)AFP/Steven GRIFFITHS