【4月23日 AFP】ケニア女子マラソン界のトップランナーで、ドーピングにより2年間の資格停止処分が科されているリタ・ジェプトゥー(Rita Jeptoo)だが、国際陸上競技連盟(IAAF)の要請により、処分期間が2倍になる可能性が出てきた。

 IAAFはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対し、今年1月に科されたジェプトゥーの処分が軽すぎると提訴した。その一方で、ジェプトゥー側も処分を不服として提訴しており、CASに対して問題が解決するまで引き続き大会に出場できる許可を求めている。

 33歳のジェプトゥーは、赤血球を産生する禁止薬物のエリスロポエチン(EPO)を使用していたことが発覚し、資格停止となった。

 昨年の抜き打ち検査でジェプトゥーの違反が発覚した際に、ケニア陸連(AK)が下した処分期間は、世界反ドーピング機関(World Anti-Doping AgencyWADA)が定めた制裁としては最短のものだった。

 しかしながら、今年1月以降にドーピングが発覚したジェプトゥーは、4年間の出場停止が科されることになっており、CASは21日に、この問題について2件の上訴があったと発表している。

 CASは声明で、「ジェプトゥー選手はCASに上訴し、裁定は無効であり、2年間の出場停止処分を解除するように要請している」とコメントした。

「その一方で、IAAFも当該選手の処分を4年間に増やすよう要求しており、資格停止期間の延長は当然の措置である根拠を示す証拠を提出している」

「ジェプトゥー選手は上訴の際に、処分執行の延期を求める申請書も提出した。ジェプトゥー選手は、IAAFの競技会に出場するために練習を再開しており、CASが審理を行っている間は処分執行が延期されることを求めている」

 CASによれば、双方の上訴は現在「進行中であり、CASの基準に従って行われている」としている。(c)AFP