■ISとAQAPが声明

 ISのサヌア支部がインターネットで公開した犯行声明は、「今回の攻撃は氷山の一角にすぎない」、「異端のフーシは知らねばならない。『イスラム国』の兵士たちはフーシを根絶し(…)、イエメンにおけるサファヴィー(Safavid、イランのこと)の計画を行き詰まらせるまで休むことはないのだと」などとしている。

 イスラム教スンニ派の過激派組織であるISはイスラム教シーア派を異端とみなしており、シーア派を国教とするイランが同じシーア派のフーシを支援しているとして非難している。

 一方、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の武装組織でイエメンに拠点を置く「アラビア半島のアルカイダ(Al-Qaeda in the Arabian PeninsulaAQAP)」は、今回の自爆攻撃とアルカイダは無関係だとする声明を発表し、その中で「われわれは、最高指導者アイマン・ザワヒリ(Ayman Zawahiri)師の指示に沿って行動しており、罪のないイスラム教徒の生命を守るため、モスクや市場などを標的にはしない」と述べた。

 フーシは首都サヌアを制圧した昨年9月以降、権力を強めている。しかし、他地域にも勢力範囲を拡大しようとするフーシの試みは、スンニ派諸部族やアルカイダから大きな抵抗を受けている。

 イエメンのアルカイダ系武装勢力を無人機で攻撃してきた米政府は今回の自爆攻撃を非難したが、自爆攻撃がISによるものかどうかは確認できていないとしている。(c)AFP/Jamal al-Jabiri