【3月13日 AFP】(一部更新)トルコは12日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に加わるためシリアに向かったとされる英国の少女3人がシリア入りするのに力を貸したとして、IS掃討を目指す米主導の有志国連合のうちの1国の情報機関の工作員1人の身柄を拘束したと発表した。

 欧米諸国は、トルコから国境を越えてISに加わる過激派の流れをトルコが食い止められずにいると繰り返し批判している。メブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)トルコ外相によるこの異例の発表には、その批判をかわす狙いがあるものとみられる。

 チャブシオール外相は民放ニュースチャンネルAハベル(A Haber)に対し、「(少女らを助けた)男は拘束された。ある有志国の情報機関で働いている者だ」と明かした。国営アナトリア(Anatolia)通信が伝えた。

 あるトルコ政府当局者が匿名を条件にAFPに話したところによると、治安当局がこの工作員の身柄を拘束したのは10日前で、トルコ人ではないという。すでに「関係各国に通知した」としている。

 チャブシオール外相はこの人物の国籍について、「欧州連合(EU)の加盟国ではない、米国でもない。ある有志国の情報機関の者だ」としたが、具体的な国名には言及しなかった。

 また同外相は、フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)英外相にも状況を報告したところ、ハモンド氏が「『相変わらずの話だ』と語った」としたが、それ以上の詳しい説明は避けた。