【2月19日 AFP】ラグビー、オールブラックス(ニュージーランド代表)主将のリッチー・マッコウ(Richie McCaw)が19日、今年のW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)をもって、輝かしいキャリアに幕を下ろす可能性を示唆した。

 前回覇者オールブラックスの主将を務める34歳のマッコウは、スパイクを壁にかけることを検討していると認めた一方で、今のところ最終決断や発表をするまでには至っておらず、今は所属するクルセイダーズ(Crusaders)でのシーズンに集中したいと語っている。

 オールブラックスの公式ホームページには、マッコウがクルセイダーズの練習場で発した「正直なところ、まだ最終的な決断は下していないが、おそらく来年はプレーしていないと思う」というコメントが掲載された。

 しかし、史上最高のルースフォワードの一人とされるマッコウは、「ただ、今はそういった話をして気を削がれたくないんだ。プレーに集中してるからね」と語った。

「今年も全力で楽しみたい。だけど言ったとおり、可能性は高いよ。それでもシーズン開幕のこの時期に、そうした大きな発表をするのはよくないと思う」

 これまでテストマッチ通算137試合に出場しているマッコウは、今年中にアイルランドのブライアン・オドリスコル(Brian O'Driscoll、141試合)、オーストラリアのジョージ・グレーガン(George Gregan、139試合)氏を抜き、テストマッチ歴代最多出場の記録を更新するとみられている。

 しかしながら、究極のチームプレーヤーとして知られるマッコウにとっては、オールブラックスを史上初のW杯連覇に導くことが、どんな個人記録よりもうれしい実績になるだろう。

 2001年のアイルランド戦で代表デビューを果たしたマッコウは、2006年に主将に指名されると、2014年には代表チームで初めて、主将としてテストマッチ100試合出場を達成した。

 年間最優秀選手にも史上最多の3度選出されているマッコウは、2011年の母国開催のW杯では足の負傷を抱えながら大会を戦い抜き、オールブラックスを24年ぶりとなるW杯戴冠に導いた。

 オールブラックスは、マッコウが主将を務めた試合で驚異の勝率87パーセントを記録している。マッコウの最後の目標は、今年のW杯イングランド大会で、チーム史上初めて、母国開催以外のW杯でトロフィーを掲げることになるとみられる。(c)AFP/Neil SANDS