【2月7日 AFP】サッカーロシア代表のファビオ・カペッロ(Fabio Capello)監督に対する、約7億円の給与未払い問題で、同国の大富豪アリシェル・ウスマノフ(Alisher Usmanov)氏が解決に乗り出した。

 2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)で組織委員を務めるウスマノフ氏は、ロシアサッカー連合(RFS)に資金を融通するとし、6か月に及んだこの問題に終止符を打った。

 ウスマノフ氏は6日、露通信社のRスポーツ(R-Sport)に対し、「2018年W杯運営委員として、代表監督のカペッロ氏のサポートについて、ビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相と同じ懸念を抱いている」とコメントした。

「RFS幹部の方針が招いた現在の状況は、許されるべきではないと思っている。ロシアのために働いている人に、相応の賃金が支払われていないのは、恥ずべきことだ」

「道理に反する局面まで状況が進んでしまったことは、言語道断だ。現在のRFS幹部の無能さを示している」

 ロシアの投資会社であるUSMホールディングス(USM Holdings)を保有するウスマノフ氏は、米経済誌フォーブス(Forbes)が発表する長者番付の常連。

 RFSのニコライ・トルスティヒ(Nikolai Tolstykh)会長は、解任の危機に直面している。

 68歳のカペッロ監督は、代表監督では世界最高額の年俸を受け取っているとされており、RFSとの大型契約を2018年のW杯ロシア大会まで延長している。

 この問題について、欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長は先日、「RFSがカペッロ監督に給与を支払っていないことが正しいと思わない。これは2018年のW杯開催を控えるロシアサッカー界に悪いイメージを与えることになる」と警告していた。

「私はRFSに対し、この問題を解決するために行動を起こすべきだと勧告した」 (c)AFP