■「負けるのは悔しい」

 ここ10年で初めて、最上位シード同士の対戦となった全豪決勝は、第1セットはセレーナの一方的な展開になったものの、第2セットに入るとシャラポワも負けん気の強さを発揮して立ち直り、セレーナと互角に渡り合った。

 ゲームカウント4-5の状況では、相手にチャンピオンシップポイントを握られながらもサービスキープに成功。タイブレークでもポイント4-6から粘りをみせたが、3度目のチャンスをエースで決められた。

 シャラポワは、時速200キロを超えることもあったセレーナの強烈なサーブが、試合の鍵になったとの見解を示している。

「あのサーブが彼女にとって一番の強みになる。あのサーブがいろんな場面で彼女を救ってきた。こっちはラケットに当てることすらできないときもある」

「そういうときは見送るしかない。なんとかポイントを重ねていけば少しは可能性もあるけれど、今日はそういうチャンスがあまりなかったと思う」

「それに、向こうのサーブで30-30、40-30、15-30になることが何回かあっても、そういうときほど彼女はものすごいサーブを打ち込んでくるの」

 それでもシャラポワは、自身6度目のグランドスラム制覇を逃したことについて、どんな試合であっても負けるのは悔しいと語った。

「大会の最後の舞台まで勝ち残り、2人だけになったところから、最後は小さいトロフィーを持って帰らなくてはならない側になる。それはいつだって悔しい」

「どういうプレーをしようが、いいプレーだろうがダメだろうが、接戦だろうがなんだろうが、負ければいつだって悔しい。だけど仕方がないこと」

 2007年の決勝で、シャラポワは今回よりも一方的な1-6、2-6の完敗を喫している。それでもメルボルンパーク(Melbourne Park)については、やはり特別な場所だと話している。

「このコートには最高の思い出がいくつもある。すごくつらい敗戦も何度かあったけれど、それもテニス選手の宿命だわ」

(c)AFP/Martin PARRY