【1月13日 AFP】簡略形式「Fast4」による男子テニスのエキシビションマッチが12日、オーストラリアのシドニー(Sydney)で行われ、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が4-3、2-4、3-4、4-0、4-2の激闘の末、積年のライバルであるレイトン・ヒューイット(Lleyton Hewitt、オーストラリア)に勝利した。

 世界ランク2位のフェデラーはヒューイットを破り、昨年から続く連勝を伸ばしている。

 11日に行われたブリスベーン国際(Brisbane International 2015)決勝で、フルセットの末にミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)を破り優勝したフェデラーは、勝利を手にしたまま試合に臨んだ。

 試合は1セット4ゲーム先取で行われ、アドバンテージ方式を採らず、ネットインによるサービスレットもなくすなど、試験的なスタイルが目玉となっている。

 また、コートチェンジの合間のブレーク時間を短くしたことが確実に奏功し、目覚ましい時間短縮につながった。

 この試合形式は、オーストラリア全土のクラブで導入されており、素早く激しいプレーで人気の高いクリケットにちなみ、テニス版の「トゥエンティ20方式」と呼ばれている。

 コート外では親友同士であるフェデラーとヒューイットは、テニス界でも最も長くライバル関係にある。共に33歳の両者は1999年以降、合計27回対戦しており、フェデラーが18勝で大きく勝ち越している。

 フェデラーは、色あせることがない宿敵ヒューイットに対して終始攻撃を仕掛けるなど、略式ながらも勝負をフルセットまで持ち込んだ。

 両選手は共に好調で、特に第1セットから第2セットにかけては、ヒューイットが何度もフェデラーのショットを「良すぎる」と絶賛する場面があった。しかし、その後は世界ランク86位のヒューイットもリズムをつかみ反撃に出た。

 ブリスベーン国際で、同胞のサム・グロス(Sam Groth)に1回戦敗退を喫したヒューイットは、地元アデレード(Adelaide)でトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)とのエキシビションマッチに臨む予定となっており、この試合を全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)に向けての正式な前哨戦と位置づけている。

 一方のフェデラーは、このままメルボルン(Melbourne)入りして今季最初の四大大会(グランドスラム)に出場する予定となっている。(c)AFP