【12月19日 AFP】五輪のボブスレー女子2人乗りで、金メダルを2度獲得しているカナダのケーリー・ハンフリーズ(Kaillie Humphries)が、20日に行われるボブスレーW杯(Bobsleigh World Cup)の男子4人乗りで、パイロットを務めることになった。もはや、ポリティカル・コレクトネス(政治的公正)を気にしている場合ではない。

「今でも男子4人乗りと呼んでいる。ただの4人乗りじゃなくてね」というハンフリーズは、男子に限定されていた4人乗りに出場する機会を得るため、長らくロビー活動を行ってきた。

 29歳のハンフリーズは、AFPの電話インタビューで、「大きなチャレンジになると思います」と語った。

「4人乗りのそりを操縦するのに慣れなければいけない。学ぶこともあるだろうし、私やチームメートがそれぞれ調整しなければいけないこともある」

「2人は新人なの。4人乗りのそりは長いし、感覚が違う。スタートの時に走る距離は短いけど、速さと爆発力が求められる」

「より多くの命を背負っているという点でも違うわ」

 国際ボブスレー・トボガニング連盟(FIBT)は9月、今季のW杯から「男子4人乗り」に女性が参加することを承認した。

 ハンフリーズと、ライバルである米国のエラナ・マイヤーズ(Elana Meyers)は、2シーズン以内に異なる3コースで5回以上レースに参加しなくてはならないというFIBTの基準を満たし、今月初めにW杯の出場権を手にした。