【12月6日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は5日午前7時5分(日本時間同日午後9時5分)、米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)からデルタIVヘビー(Delta IV Heavy)ロケットで、次世代宇宙船「オリオン(Orion)」を打ち上げた。

 約4時間半の飛行中にオリオンは地球をほぼ2周した。1周目では国際宇宙ステーション(International Space StationISS)とほぼ同じ高度約430キロメートルにまで上昇した。

 その後第2段エンジンを使ってさらに高度を上げ、打ち上げから約3時間後の午前10時11分(日本時間6日午前0時11分)には地球から約5800キロ離れた位置に達し、1972年に月に行ったアポロ(Apollo)17号以降の、有人飛行に使うことを想定した宇宙船としては、地球から最も遠く離れた場所に到達した。

 オリオンは打ち上げから約4時間半後に3つのパラシュートを開いて太平洋(Pacific Ocean)に着水した。

 打ち上げは当初4日に予定されていたが、技術的な問題や強風のため延期されていた。NASAのコメンテーター、ロブ・ネビアス(Rob Navias)氏は、オリオンの飛行は「絵に描いたように見事だった」と述べた。

 NASAは今後数日から数週間かけて今回の試験飛行で収集したデータを詳しく分析する。特に大気圏への再突入時に機体を守る耐熱シールドの性能が焦点になる。(c)AFP/Kerry SHERIDAN