【10月22日 AFP】米アップル(Apple)は21日、同社のクラウドサービス「iCloud(アイクラウド)」のサーバーが「断続的」に攻撃の標的となっていると発表した。 これに先立ち、中国のオンライン検閲を監視しているセキュリティー情報ブログ「GreatFire.org」は20日夜、「中国当局」がiCloudへの攻撃を行ったことを報告している。

 アップルは中国を名指しはしなかったが、ハッキングの試みがあったとの情報を自社サイトに掲示。一方でクラウドプラットフォームへの侵入はなかったとした。

 アップルの発表によると、「ユーザー情報を入手しようと試みる断続的かつ組織的なネットワーク攻撃」があった。「この攻撃によるiCloudサーバーへの不正侵入はなく」、アップルのモバイル端末向け基本ソフト「iOS」搭載端末や、同社基本ソフト「OS X Yosemite(ヨセミテ)」搭載のマック(Mac)で、ブラウザー「サファリ(Safari)」を利用してのiCloudへのログインにも「影響はない」という。

 iCloudをめぐっては、米オスカー女優のジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)さんら多数の芸能人のアカウントがハッキングを受け、女優らのヌード写真がインターネット上に流出する事件が起きたばかり。アップルは、複数の著名人のアカウントが攻撃を受けて不正アクセスされたが、iCloudをはじめアップルのシステム自体に問題はなかったとの声明を出している。(c)AFP