【10月15日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州のアルトゥル・マス(Artur Mas)首相は14日、同自治州のスペインからの分離・独立の是非を問う住民投票について、実施を凍結した憲法裁判所の決定を迂回するため、別の法的枠組みの下で、当初予定していた期日の11月9日に実施すると発表した。住民投票に反対する中央政府からの圧力を受け、投票の形式を格下げした格好だ。

 カタルーニャ自治州政府の上層部は13日、住民投票が当初の計画通りの形では実行できないとの見解で一致。住民投票に猛反発していたスペインのマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相は「素晴らしい知らせだ」と述べ、これを歓迎していた。

 だがマス首相は翌14日、「当初の計画とは別の形式で、11月9日の投票を住民らに呼び掛ける」と表明。象徴的なものとなるこの投票は、独立に関する住民投票の役割を果たす早期の地方選挙に向けた一歩となると述べた。投票は16歳以上のカタルーニャ住民を対象としたものになり、ボランティアによって管理・運営され、正式な選挙人名簿は用いられない予定だという。(c)AFP/Daniel BOSQUE