【10月2日 AFP】英ロンドン(London)や台湾・台北(Taipei)など世界各地で1日、香港(Hong Kong)で続く民主派デモを支持する何千もの人たちが抗議集会を行った。参加者らの多くは香港のデモ隊との連帯を示すため、デモ隊が警察の催涙弾から身を守るために使った雨傘を手にし、携帯電話のライトをともしてペンライトのように掲げた。

 台湾とロンドンでの集会にはそれぞれ、約4000人と約2000人が参加したほか、中国大使館の周辺でも小規模な抗議集会が行われた。ロンドン中心部のポートランド・プレース(Portland Place)にある中国大使館の前に集まった人たちは、「香港──世界はあなた方を支持している」や「私たち全員を殺すことはできない」などと書かれたプラカードを掲げて抗議。中にはデービッド・キャメロン(David Cameron)英首相に対し、「民主主義を守る」ため中国政府に圧力をかけるよう呼び掛ける人もいた。

 アジア系の若者が大半を占めたデモ参加者たちは中国政府に対し、2017年に行われる香港行政長官選挙では全ての人に立候補を認めるべきだと訴えた。14年前に香港から英国に移住した薬剤師の女性(31)は、「英国統治下では民主主義がなかったと言う人も大勢いるが、それでも私たちは幸せだった。仕事もあり、経済もとても安定していた。それが、中国への返還後には全てが悪化した」と語った。

 ロンドンや台湾に比べて小規模にはなるものの、仏パリ(Paris)や豪メルボルン(Melbourne)、米首都ワシントン(Washington DC)など、世界各国の23都市でも、同様の集会が計画されている。(c)AFP/James PHEBY