【10月1日 AFP】オーストラリア下院は1日、同国の情報機関の権限を強化する対テロ法案を上院に続いて可決し、同法案は成立した。

 法案に対しては報道の自由を侵害する恐れがあるとの懸念も表明されていた。だが政府は、既存の法律の隙間を埋める必要性と、情報機関に新たな潜在的脅威に対応する権限を与える必要性を訴えていた。

 新法では、オーストラリア保安情報機構(Australian Security Intelligence OrganisationASIO)要員の情報や情報機関の特別任務について承認を得ずに公表した者に、10年以下の禁錮刑を科すことができる。

 また、情報要員は「第3者」のコンピューターから情報を入手する権限を与えられ、情報任務において刑事・民事上の保護を限定的に受けることができるようになる。

 オーストラリアの野党、緑の党(Australian Greens)は報道の自由を侵害するとして同法案に反対したが、最大野党の労働党(Australian Labor PartyALP)は法案を支持した。(c)AFP