【8月12日 AFP】世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、今季最後の四大大会(グランドスラム)である全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2014)に向けて、前哨戦となるウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2014)での巻き返しを狙っている。

 男子シングルスで大会第1シードのジョコビッチは、カナダ・トロント(Toronto)で開催されたロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2014)の3回戦で、優勝を果たしたジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)に敗れた。

 女子シングルスで第1シードのセレーナも、モントリオール(Montreal)で行われた同大会で、姉のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)に敗れ、姉妹対決では2009年以来の黒星を喫した。

 セレーナは、25日に開幕する全米オープンに向けて、なんとしても調子を取り戻し、17個目のメジャータイトルを獲得する今季最後のチャンスをものにしたいと考えている。

 ツォンガの前に屈したジョコビッチは、W&Sオープンでいくつか大きな修正を迫られている。しかし、決勝に進出した過去4大会で一度も優勝していないジョコビッチは、ライバルのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が故障で欠場することになり、優位に立てる可能性が高い。

 昨年大会(Western and Southern Open 2013)覇者のナダルは、全米オープンでの連覇を目指し、痛めた右手首の回復に向けて時間との闘いに直面している。

 ジョコビッチは、7月にウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)を制して自信を得たが、ツォンガへの敗戦が心理面に影響しているようだ。

 W&Sオープン初優勝を狙うジョコビッチは、「自信は、得ることが最も難しく、失うことが最も簡単だ」とコメントしている。

「今回は一歩前進できることを願っているが、ロジャーズ・カップと同様、この大会では成績が残せていない。だから、この数日で練習に多くの時間を費やし、試合内容とプレーのレベルを向上させ、大会で勝ち進むチャンスを得るために必要な力をつけているところだ」

 ウィンブルドンの決勝で、フルセットの末にジョコビッチに敗れたロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)も、ロジャーズ・カップの決勝でツォンガの餌食となり、5-7、6-7の接戦の末にタイトルを逃した。

 33歳になったばかりのフェデラーは、第2シードにつけており、初戦では10歳近く年の離れた選手と対戦する可能性がある。

 全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2014)で初のグランドスラム制覇を果たしたスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)は、第3シードとして、W&Sオープンでの戦績を伸ばしたいと考えている。

 第4シードにはトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)が入り、ミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)が第5シード、ダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)が第6シード、そしてロジャーズ・カップで4強入りしたグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)が第7シードとなっている。

 2度の優勝経験を持つアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は第8シードで、アメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)コーチが休暇で不在の中、大会に臨むことになる。(c)AFP