【7月4日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するケータハム(Caterham F1 Team)の小林可夢偉(Kamui Kobayashi)は3日、チームの売却が自身の将来に影響することはないとの見解を示した。

 今季のF1に参戦する唯一の日本人ドライバーで27歳の小林は、新しいオーナーが自身との契約を尊重することを確信していると語っている。

 ケータハムは3日、前オーナーでマレーシア人起業家のトニー・フェルナンデス(Tony Fernandes)氏が、元F1コンサルタントでチーム代表を務めた実績を持つコリン・コレス(Colin Kolles)氏の助言を受け、スイスと中東の投資家グループにチームを売却したと発表した。

 2日に新オーナーのグループと面会した小林は、「僕が今季このチームで走ることは間違いない」と述べ、「将来についてはほとんど話さなかった」と明かした。

「来週になれば、もっとボスと話せる時間を作れると思うし、今後のことはこれからだ。何が起きようとも、今季の自分の仕事は何らかの結果を残すことだと思う」

 小林はまた、オーナーが代わり経済状況が改善されたことで、ケータハムがこれまでよりも積極的にマシンの開発に取り組めるようになるだろうと述べた。

 小林は、「今後もレースを続けられることについて本当に感謝している。これで僕たちの目標は明確になり、選手権でのポジションを取り戻すために突き進まなければならない」と語った。

「僕たちは集中することが必要だ。この数か月間は資金繰りで悩まされていたけれど、これからはもっと予算が使えることになりそうだから、チームがこれから何をするのかみてみよう」

「とにかく全力を尽くすことが必要だ。新しいボスは、突き進んでいくことを僕たちに望んでいる。それはチーム全員に向けた明確なメッセージだ。彼の姿勢は積極的で、それこそ僕たちに必要なことだと思う」

「資金が増えれば、もっとアップデートできるという感触がある。今こそ、まさに突き進む時だ」

「僕たちには失うものは何もないから、やるべきことは単純だ。チーム一丸となって、選手権でのポジションを浮上させるために集中する」

 今季のケータハムは、これまでポイントを獲得できておらず、コンストラクターズ争いで最下位の11位に沈んでいる。(c)AFP