【6月6日 AFP】ナイジェリア北東部の村で4日、イスラム教の伝道師を装った男らが無差別に銃を乱射し、45人が死亡した。被害を免れた住民2人が5日明らかにした。この村はイスラム過激派「ボコ・ハラム(Boko Haram)」を生んだ思想の発祥の地の近くで、同過激派による犯行とみられる。

 襲撃を受けたのは、ボルノ(Borno)州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)近郊のバーデリ(Barderi)。イスラム教徒が多い同国北部では、伝道師による巡回説教が頻繁に行われている。

 避難した住民によると、4日午後9時半(日本時間5日午前5時半)ごろ、伝道師のふりをした男らが「正しい道」の説教を聞きに来るよう住民らをおびき寄せ、村人のほぼ全員が集まったところでさらに多くの武装集団が姿を現し発砲を開始した。男らが去った後に現場に残された遺体を数えたところ、「45人に上った」という。

 同州では前日の3日にも、辺境のグウォザ(Gwoza)地区の4つの村がボコ・ハラムの戦闘員に襲撃された。地元の集落の指導者らの話では、数百人が殺害された恐れがあるという。同国の国境地帯は現在、ほぼ連日襲撃を受けており、各地の自警団が政府軍を支援しているという認識から一般住民が標的になるケースが増えている。(c)AFP