【6月2日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開幕戦が行われるアレーナ・デ・サンパウロ(Arena de Sao Paulo)で1日、消防署からの要請により南北の2階テラス席を封鎖して観客席を大幅に減らす中で、2度目のテストマッチが行われた。

 近代的に繁栄する商業の中心部であるサンパウロ(Sao Paulo)の景観に加わる新スタジアムは完成に至っておらず、2か所の臨時観客席は使用されずにホームのコリンチャンス(Corinthians)とボタフォゴFR(Botafogo FR)が約3万7000人の観衆の前で対戦した。

 ホームのコリンチャンスはジャジソン(Jadson Rodrigues da Silva)、アウェーのボタフォゴFRはエジウソン(Edilson Mendes Guimaraes)がそれぞれ得点し、試合は1-1の引き分けに終わった。

 国際サッカー連盟(FIFA)は、11日後に華々しくブラジルがクロアチアを迎える開幕戦を前に、同スタジアムで6万5000人を収容してのテストを期待していた。

 ところが2か所の臨時観客席が未完成で、その期待は裏切られ、依然として会場は建設中という事実がつきつけられている。

 FIFAのジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長は、5月21日に同スタジアムを訪問後、ツイッター(Twitter)で「臨時の追加座席や関連施設を含め、あらゆる設備を満員に近い試合の状況下でテストすることが欠かせない」とコメントしている。

 しかし、建設作業は終わっておらず、この日それが不可能であることが判明した。

 同18日に行われた最初のテストマッチの時と比べると、入り口には金属探知機が設置され、スタジアム南側の臨時観客席はメタリックグレーのシートで覆われていた。(c)AFP/Rosa SULLEIRO