【4月18日 AFP】韓国南西部沖で旅客船が沈没した事故で、同国の検察当局は18日、事故発生時に操船を担当していたのは船長ではなく3等航海士だったと発表した。この事故では現在も200人以上の安否が不明となっている。

 事故調査の途中経過報告の記者会見を開いた検察当局は「事故発生時、船の操舵(そうだ)を指揮していたのは3等航海士だった」と発表。沈没したセウォル(Sewol)号のイ・ジュンソク(Lee Joon-Seok)船長について「事故発生時は船長業務に当たっていなかった」「後方にいた」と説明した。

 イ・ジュンソク船長に対しては、船内に閉じ込められた数百人の乗客を置き去りにして脱出したことに韓国国民から怒りの声が上がっている。

 専門家の多くは、セウォル号は岩に衝突したか、急旋回したことによって自動車150台以上を含む積み荷が一方に片寄り、重みで船体が傾いて沈没につながったとみている。

 だが検察当局は「急旋回があったかどうかは現在も調査中」とし、舵(かじ)などに機械的な欠陥があった可能性も視野に入れて捜査を進めていると述べている。(c)AFP