【5月13日 AFP】カナダ西部で例年の森林火災シーズンより早く各地で山火事が発生し、12日にも数千人が自宅から避難した。

 ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州フォートネルソン(Fort Nelson)の西方3.5キロの地点では2500ヘクタールが燃え、10日夕に3500人近くが避難した。

 ロブ・フレイザー(Rob Fraser)町長はAFPに、「西部から北東部まであちこちで山火事が起きている」と説明。町内にとどまっている住民に避難を呼び掛けた。

 町は5段階評価で最高度の干ばつに見舞われており、消火は困難を極めているという。

 先週末には、隣接するアルバータ(Alberta)、マニトバ(Manitoba)両州の複数の自治体でも避難命令が出された。連邦政府は、カナダ西部の大半が山火事の煙で覆われているとし、大気質の悪化を警告している。

 アルバータ州では43か所で山火事が発生。オイルサンド(油砂)由来の原油産地の森林地帯に位置するフォートマクマレー(Fort McMurray)から15キロ離れた場所でも山火事が発生し、住民は避難準備を進めている。

 2016年のフォートマクマレー周辺の山火事では建物2500棟が焼け、9万人が避難。被害額は数十億カナダドルに上った。(c)AFP